共同制作社は、2023年9月で60期目

〇60期と設立期の類似点
現下の情勢は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行など社会経済活動の正常化が進みつつある中、景況感は感染症流行前の水準に戻りつつありますが、業種によっては引き続き厳しい状況が続いています。
設立した1964年は東京オリンピックの年。そして1年延期となった2021年は再び東京オリンピックが開催されました。設立当時の時代の空気を想像しながら、60期を一回りした還暦と捉え、思いを新たにし、生まれ変わる起点の年とします。
「景気調整政策は、国際収支のバランスの回復という目標は達成したが、企業倒産の増大、企業収益の悪化といった副作用を免れず、また不況の下でも消費者物価が上昇したことも問題」というのは、奇しくも昭和39年度の日本経済を表現した「昭和40年度年次経済報告」(経済企画庁)からの抜粋です。60期を迎える今期と設立当時の経済状況がこれほど類似点の多いことに驚嘆しました。〇〈共同イズム〉の再構築
経済の混迷から未だ抜け出せない状況で迎えた60期ですが、社会環境の変化やビジネススタイルの変化、また人の価値観の変化など、市場環境の変革に適応していくよう経営戦略の推進に努めます。これまでの経営戦略を再構築し、〈共同イズム〉を目指して参ります。
〈共同イズム〉とは、
「校正スキル~見えない正しさを探し続ける~」
「業務フロー改善スキル~PROOFREADING SOLUTIONS~」
「ビジネススキル~文字・情報をリスクマネジメントする会社~」
以上の3つのスキルを恒常的にアップすることです。
事業の構造改革、組織力の強化、ブランドの再構築など自己変革を図りながら、困難な状況を打破していきます。
〇新旧の校正技術の向上で「営業強化」
昨今の問い合わせの中でもデジタル校正への関心度は増加傾向にあるため、デジタル校正への「営業強化」を継続します。弊社の強みである従来通りの紙面上の校正技術のノウハウと、これからのデジタル上の校正技術の蓄積を融合し、総合的な品質向上を図っています。対応できる人材募集を強化していきます。
〇自社の情報発信とセミナー事業の推進で「宣伝強化」
HPリニューアルを含めて情報発信の強化とセミナー事業の推進を中心に「宣伝強化」を図っていきます。弊社のHPからの問い合わせ総件数は前期と比べて59期は1.1倍増でしたが、その中で取引に関するメールは前期よりも3割減でした。59期は自社HPの更新の回数が少なかったこともあるため、情報発信を強化していきます。セミナー事業は、コロナ下の影響がありましたが回数・受講者数ともに微増でした。講義内容のコンテンツ数も徐々に増えているため、ニーズに合ったテーマを提供していきたいと思います。
〇ChatGPT と校正の未来は?
ChatGPTを使って校正をしてみた個人的な印象は、校正支援ツールの使用感と似ていました。つまり「(使ったまま)これで終わりと思うな」です。校正とはもともと文字・情報のヒューマンエラーを正すことが目的ですが、技術や機能がどれほど高度化しても、残念ながらヒューマンエラーは無くなりません。もしくはヒューマンエラーの質も高度化してくるのではないでしょうか。もちろん機能の向上は一定の効果を得られるため、効率化が図れます。ただ、技術や機能の変革と「いたちごっこ」で、ヒューマンエラーも変化しています。それらの察知するアンテナをもつこと、そしてChatGPTの時代に校正スキルを活用する糸口を見出さなければなりません。それがChatGPT 時代に生き抜くための校正の未来像ではないでしょうか。
引き続き「営業強化」と「宣伝強化」を経営戦略の柱として掲げ、社員一丸となって推進していきます。
今後とも弊社の今期の取り組みに対してご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。末筆になりますが、皆様方のご健康を心よりお祈りいたしまして、期首のご挨拶とさせていただきます。
末筆になりますが、皆様方のご健康を心よりお祈りいたしまして、期首のご挨拶とさせていただきます。
2023年9月1日
共同制作社 代表取締役社長 木下彰二